早朝の阿騎野・2006年
〜夜明けから目覚めゆく風景〜

(撮影日:2006年1月29日)


「明日、早起きして宇陀へ行く?」と夜、主人が言った。
宇陀の朝靄が風情あると友人ののの乃さんから聞いていたので
いつか行ってみたいと思ってたけど、なんでまた急に?―主人の話はまだ続く。
「予報では明日は天気。ひょっとしたら、かぎろひが見られるかもわからへんで!」
そっか、そういうことなら話に乗った!早起きして行こう!ということで相談がまとまりました。(∩.∩)

当日4時半起床。二人ともスンナリ起きて、朝食&身支度。5時過ぎに家を出発。
“どの辺りへ行けば見晴らしがいいだろう?”写真集や情報誌と地図を見比べながら
見当をつけて場所を探すけれど、 まだ暗くて、下手に細い道へ入ってしまったら困るし・・・。
ウロウロしたあげく、役場の近くの万葉公園かぎろひの丘にしました。
毎年、“かぎろひを観る会”が行われるのはここで、以前、一度参加したことがあります。
丘の上では3〜4人のカメラマンの方と一緒になりました。

この後アクシデントがあり、不覚にも私のおニューのデジカメの電池が切れ、
予備に持ってきてた電池までも何故かすぐに電池切れとなってしまいました!ヽ(;´Д`)ノ  
主人に話すと、サブのデジカメが車に入ってるというで、それを使えばいいって。
で、今回はお助けデジカメで撮影することになりました。(∩.∩)
使用デジカメ:SONY Cyber-shot DSC-F707)

暗闇の中に赤みが射し始めました。・・・期待と緊張の瞬間!

 東(ひむがし)の 野にかぎろひの 立つ見えて
   かへり見すれば 月かたぶきぬ (万葉集 巻1・48)

 東の 野にかげろうの 立つのが見えて 
 振り返って見ると 月は西に傾いている。

 持統6年(692)、軽皇子(かるのみこ・後の文武もんむ天皇)が、今は亡き父  草壁皇子(くさかべのみこ)を
 偲んで阿騎野(あきの)で狩りをした時、皇子のお供をした柿本人麻呂(かきのもとひとまろ)が、野営(やえい
 の明け方の空の情景を見て詠んだ歌だそうです。 

『かぎろひ』とは・・・
 「日の出の一時間ほど前、東の空がようやく白みはじめた頃、あけぼのの陽光によって東の空一面が
 薄赤とも黄とも それは例えようのない美しい色に染まり、山並みを野を描(か)き出す夜明けの一瞬に
 現れる光とかげのファンタジー」といわれてるそうです。 

『阿騎野』
 その昔、大宇陀川の流域一帯は「阿騎野」とよばれ、大和・飛鳥時代から奈良・平安時代にかけて
 皇室の遊猟地であったらしいということです。     〔 遊歩Vol.2より抜粋 ・引用〕

思ったほどには染まらなかったけど、さえぎる雲もなく、
夜空に広がるパノラマショーはとても美しかったです♪ε(^_^)з
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夜が明けたので榛原方面へ場所移動、安田の里へと向かいました。

朝の優しい日差しに包まれて、ゆっくりと目を覚ましていく景色
霞んだ山が幾重にも重なり、雲海のようにきれいでした。
田畑や畦道には霜が降りていて、白っぽくなっていました。

 

ひときわ白く輝く場所があり、近づいてみました。
それは、畑にかぶせたもみ殻の霜でした。へぇ〜、そうなんだ!

夜明けから、朝のまどろむ風景は本当にきれいでした。
でも何と言ってもこの日の発見は、もみ殻についた霜の美しさ!
もみ殻独特の球形についた霜が、光に反射してキラキラするさまは
まるで宝石のようでした。新鮮な発見&驚き!(^o^)丿
早起きして良かったと、つくづく思いました。


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